*テレキャスターのサーキット色々【パート3】

*テレキャスターのサーキット色々【パート3】

今回は、テレキャスターのサーキットの第三回目、一番なじみのある(?)回路のご紹介です(^_^)

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前回、前々回とテレキャスターの配線バリエーションをご紹介して来ましたが、今回は、一番なじみのあると言っても過言ではない回路をご紹介したいと思います。

どんなコントロールかって言いますと・・・

・スイッチがネック側の時:ネックPU単体
・スイッチが真ん中の時:ネックPUとブリッジPUのミックス(パラレル)
・スイッチがブリッジ側の時:ブリッジPU単体
※全てのポジションでボリュームとトーンが有効

と言う感じ。
この回路は感覚的にも分かりやすいコントロールですね〜。
配線図は

こうなります。

この回路は、テレキャスターの歴史でみますと、67年に登場したようです。
ですが、その時には、ポットが「1MegΩ」のものが採用されていたんですってー。
※1MegΩと言いますと、通常シングルコイルのギターに使われている250kΩのポットの4倍の抵抗値になります。

ちなみに・・・
ポットの抵抗値を変えると、音のニュアンスも変わるのですが、実際の音の変化は相対的なもので、ピックアップの出力や個性などとも関係していますが、ポットの抵抗値が高くなると高音がよく出る(チャキチャキ、硬めの印象)傾向があり、抵抗値が低くなるとファット(柔らかい、こもった感じ)になる傾向があります。

つまり、67年当時のテレキャスターは、高音が出やすい設定になっていたんですね。
そして、更に1MegΩのポットにプラスして、ボリュームを絞った際のこもりを解消する為のハイパスフィルターのコンデンサーも装備されるようになったんです。
ポットの抵抗値が(今までの250KΩから大幅に)高くなって高音が出やすくなったところに、更にハイパスフィルターでボリュームをしぼった際の高音の抜けも良くすると言うダブルの高音重視設定!

今までのテレキャスターはプリセットのトーン回路など、どちらかと言うと低音重視だったのが、いきなり高音重視のギターにイメチェン(?)したんですね。
時代背景があったんでしょうか?
何か意図があったんでしょうね〜。

回路図は先ほどのものと同じですが、ボリュームポットにハイパス用のコンデンサー(0.001uf)がついています。(下図、赤丸部分)

この時期のチャキチャキしたサウンドのテレキャスターも悪くないんですが、やっぱファットな存在感のテレキャスサウンドも捨てがたいってことでポットを250KΩで組んだ回路が最初の配線図です。

ポットを250KΩにする事でコントロールは現代風で音は50年代のファットな感じにする事が出来るって訳です。

チャキチャキのテレサウンドもファットなテレサウンドもどっちも欲しいって言う欲張りなあなたには、500KΩのポットを使って両方の良いとこどりってのもいいかも知れませんんね〜。
※ちなみに250KΩのポットはシングルコイルなど、出力の低めのピックアップに、500KΩのポットはハムバッカーなどの出力が高めのピックアップに使われる事が多いです。
シングルコイルでも出力の高いモデルなんかでは、500KΩのポットが使われる事もあります。

以上、3回にわたって紹介致しましたテレキャスターの配線バリエーション特集(?)は終了です(^_^)

最後に、テレキャスターをデュオソニックのようにミックス時にシリーズ接続が出来る様になる配線をシェアしたいと思います。
シリーズ接続にする事で、通常のミックスの音よりも力強い音にする事が出来ますよ〜。

この回路のように配線しますと、以下のようなコントロールになります。

・スイッチがネック側の時:ネックPU単体
・スイッチが真ん中の時:ネックPUとブリッジPUのミックス(シリーズ)
・スイッチがブリッジ側の時:ブリッジPU単体
※全てのポジションでボリュームとトーンが有効

配線はこんな感じ

※この配線にする場合は、ネックピックアップのコールドとピッカップカバーのアースを分けて出すように調整が必要です。
通常、テレキャスターはネックピックアップのコールドとアースが一体になっていますので、以下の図の様にネックピックアップにアース線を追加します。

配線をご自身で行う場合は、火傷や怪我に十分に気をつけて作業して下さいね。

この記事を見て、「配線のカスタムって面白そうだな〜」って思ってくれたら、僕の言葉があなたに届いた、つまり僕の仕事は成功したってことなのでめちゃ嬉しいです。(^_^)

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