*フレットのすり合せ手順

*フレットのすり合せ手順

今回は、中古で入荷したテレキャスターのフレットすり合せの作業手順をご紹介致します(^_^)

ギター・ベース用パーツのポップギターズはコチラです。
http://www.pop-guitars.com/shop/

先日、中古で入荷しましたテレキャスターカスタム。


シリアルから考えますと、1993〜1994年製の様です。
と言う事は、今から22年ほど前に作られたギターなんですね〜。
細かな傷はあるものの、状態は良い方かなと思いますが、フレットの詰まりが少しと使っていたが故のフレットの減りがある部分がありましたので、すり合せを行う事にしました(^_^)

そんな訳で、今回は、フレットのすり合せの手順や様子をシェアしたいと思います。

まず、簡単なフレットのすり合せの手順ですが・・・

「現状 及び 不具合箇所をチェック」

 ↓


「指板部のマスキングなど準備の後、フレット削り」
 ↓

「作業箇所確認&調整、仕上げ」

ざっとこんな感じの流れになります。

では、参りましょう。
※今回の様にネックが取り外せるギターの場合は、ネックを取り外して作業を行います。ちなみにペグを外すとネックはきっちり床面に置く事が出来ます。

【作業①】元の状態を確認
フレットを目視して極端に減っている部分や実際に演奏して音詰まりやビビリがあるポイントを確認します。

【作業②】フレットが減っている部分、音が詰まる部分にマジックで色を塗っておく
こうする事で均一に削れたかどうかの目安になります。

【作業③】マスキングテープで保護する
指板にマスキングテープを貼ってフレット以外の部分を保護します。

【作業④】実際に削ります(ファイリング)
マスキングが完了したら、専用のヤスリや当て木を使ってフレットの頭部分を均等に削ります。(この時、ネックが真っ直ぐになるようにトラスロッドの調整をしておきます)
専用のヤスリの写真を撮り忘れました。。すみません。

【作業⑤】スケールなどで各フレットが均一になったかチェック


↑ヤスリがけが済んだ状態

【作業⑥】クラウンの形状を整える
内側が丸くなっている専用のヤスリを使ってフレットの頭部分の角を落とします。
この時フレットサイドの角も削って形成する事で演奏時の手の引っかかりも軽減されます。

【作業⑦】仕上げ
フレットの高さを合わせて、クラウンの形成が済んだら、表面を美しく仕上げます。
#600、#800程度の紙ヤスリ→スチールウール→金属磨きの順でフレット表面を仕上げていきます。

キラリ〜ン!美しくし上がりました〜

【作業⑧】実際に演奏して、最終チェック
仕上がったネックに外していたペグを取り付けてボディに組み込んで演奏出来る状態にします。

弦を張って実際に演奏し各部分の仕上がりを確認する。

すり合せをした事で音のビビリや詰まりが解消し格段に弾きやすくなりました〜

フレットのすり合せは、専用の工具も必要ですし、作業の技術も必要ですので個人で行う事は当店ではおすすめしておりません。

インターネット上には、すり合せ(他にもナットの形成やその他リペア)は個人でも出来ると言う情報を掲載されている方もいらっしゃいますが、それはあくまでも個人的な良否のラインで判断し「個人でも出来る」と言われているに過ぎず、実際には楽器のクオリティを下げてしまう場合もございます。

何事もトライする事は良いことだと思いますが、大切なギターを傷めてしまうリスクもある事をご理解お願いします。

当店では、フレットすり合せなどのリペアのサービスも行っております。
ご愛用のギターの調子が悪い。全体的な調整をしたい。など、何なりとご相談下さい。

ポップギターズがきっとあなたのお役に立てると思います(^_^)

今回は以上です。
ありがとうございました!

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